BLOG / 2026.09.12

なぜ300D?JIMENCEグランドシートの厚み・サイズ・色が決まるまで

なぜ300D?開発の裏側。JIMENCEグランドシートの厚み・サイズ・色を決めた理由

グランドシートは、厚くて丈夫ならそれでいい。開発を始めた頃は、私たちもそう考えていました。でも、試作品をキャンプで使ってみると、広げたときの頼もしさだけでは決められないことが見えてきました。

持っていく、広げる、使う。そして最後に畳んで持ち帰る。その一連の使いやすさから生まれたのが、JIMENCEの300Dグランドシートです。生地・サイズ・色が決まるまでの、試行錯誤をご紹介します。

試作品を手に取りながら、厚み・サイズ・色を決めた理由をお話しします。
開発担当者の前に並んだJIMENCEグランドシート
2サイズに至るまで、さまざまな試作を重ねました。

1.1000Dを大きくして、気づいたこと

出発点は、JIMENCEで販売している1000D・120×200cmのグランドシートでした。厚みがあり、しっかりとした手触りは、ソロで使うときにも気に入っていたものです。そこで「もう少し広くしたら便利では?」と、150×200cmと200×200cmを試作しました。

1000Dの150×200cm試作品を手に持って大きさを確認する様子
重さと収納のかさが課題になった1000Dの大型試作。

ところが、生地が厚いまま面積を増やすと、重さだけでなく、畳みにくさや収納時のかさも増えてしまいます。広げている間は便利でも、撤収や洗って干す場面では負担になる。「厚い生地を、そのまま大きくする」という方向には限界があると感じました。

150×200cmは手元に残していますが、まだ商品化していません。200×200cmは商品化を見送り、試作品をアウトレットとして販売しました。

2.軽さだけではなく、もう少し「しっかり感」が欲しい

次に見直したのが生地です。比較した210Dの生地は、薄くて軽く、畳みやすい素材。コンパクトに収納できることには大きな魅力があります。一方で、開発担当者が求めていたのは、手で触れたときにもう少しコシを感じられるグランドシートでした。

この思いには、自分自身のキャンプ経験もつながっています。最初に使っていたブルーシートから、市販のグランドシートへ。軽さと収納の小ささに驚く一方、「思ったより薄い。もう少ししっかりしたものがあってもいいのでは」と感じたことが、開発のきっかけになりました。

300Dグランドシートの生地を手に取りコシを確認する様子
コシと畳みやすさのバランスを確かめた300D。

比較した210Dよりもコシがあり、1000Dほど硬くない。その間を探して選んだのが300Dです。軽さだけ、厚みだけを追いかけず、手にしたときの質感と扱いやすさの両立を目指しました。ここでのしっかり感は、開発時に実物を比較した使用感です。

3.300Dでも、3m四方は大きすぎた

生地が決まったら、次はサイズです。300Dで300×300cm、つまり3m四方の大判を試作しました。広げればゆったり使えますが、収納状態でもかなりのボリュームがあります。

300Dの300×300cm試作品の収納時の大きさ
3m四方の試作品は、収納してもこのボリューム。

大きなシートは、折り返すたびに生地が重なります。畳む後半ほど厚みが増し、折りにくくなる。洗う、干すといった手入れも大がかりになります。「300Dのしっかり感は残したい。でも、300×300cmは大きすぎる」。この試作が、サイズを絞り込む判断につながりました。

広げたシートを折り重ねるにつれて収納時の厚みが増す様子を描いた手描きの説明図
折り重ねるほど厚みが増す、収納のイメージ。

4.220×250cmと150×210cmに決めた理由

大きい方は、300Dのコシを保ちつつ、現実的に扱いやすいと感じられた220×250cmにしました。これは、試作品を実際に扱って決めたJIMENCEの設計上の判断です。すべての人や用途に共通する上限、という意味ではありません。

もう一方の150×210cmには、生地の幅も関係しています。150cm幅の生地を使えば、面を継ぎ合わせずに作ることができます。

150×210cmのグランドシートの生地幅と継ぎ目を説明する場面
150cm幅の生地なら、面を継ぎ合わせずに作れます。
220×250cmグランドシートの生地の継ぎ目を示す場面
220×250cmは、生地を縫い合わせて広さを確保。

「継ぎ目なし」は、生地の面をつなぐ継ぎ目がないという意味で、周囲の縫製までないわけではありません。広さが必要な大判と、コンパクトに扱いやすいサイズ。それぞれの役割を考えて、この2サイズになりました。テントへの適合は人数だけで判断せず、床面の寸法や敷き方を確認してください。

5.前室で直接触れる場所だから、質感も大切

グランドシートには、テントの底を地面から保護する役割があります。開発担当者が300Dを気に入っているのは、その生地の安心感に加えて、前室側に出して使うときの質感です。

テントの前室にグランドシートを敷き荷物を置いた使用例
荷物置きや靴を脱ぐ場所にも使える前室のシート。

直接足や手が触れる場所では、ペラペラしにくい手触りや見た目も使い心地につながります。薄い生地と比べ、風でばたつきにくいと感じる点も気に入っています。もちろん、風でめくれないことを保証するものではありません。

前室に広げる場合も、雨が当たる場所にはみ出した部分は雨水を受けやすくなります。天候やテントの形に合わせて、必要に応じて内側へ折り込むなど、敷き方を調整してください。

6.裏面のPUコーティングと、防水性能

生地のしっかり感と、防水性能は分けて考えています。300Dグランドシートは裏面にPUコーティングを施し、耐水圧5,000mm以上を商品仕様としています。第三者の試験機関でも耐水圧5,000mmまで確認しています。下の動画では、防水性を目で見て確かめられるよう、1000mmの水柱を使った簡易試験をご紹介します。

1000mmの水柱で、水漏れがないか確かめた実験です。

グランドシートは、濡れた地面に敷き、その上に人や荷物の重さがかかる使い方をします。そのため、生地の質感だけでなく、裏面の防水性能にも配慮しました。なお、耐水圧の数値は、あらゆる使い方で浸水しないことを意味するものではありません。

7.ライトカーキとグレージュに落ち着くまで

色も、最初から2色に決めていたわけではありません。明るいベージュやキャメル、オリーブやブラウンなど、いろいろな色を試しました。単体では魅力的でも、地面に敷いて使うと印象が変わります。

オリーブやブラウンなどの色サンプルを並べて比較する様子
濃い色では、乾いた泥や砂が白く目立つことも。

明るい色は汚れが気になる一方、濃い色でも乾いた泥や砂が白く見えることがあります。また、一般的なグレーの合わせやすさは認めつつ、開発担当者は「土や芝など、自然の色になじむものにしたい」と考えていました。

ライトカーキとグレージュの2色を並べたグランドシート
自然になじむライトカーキとグレージュ。

こうして選んだのが、ライトカーキとグレージュです。どのテントにも必ず合う色ではありませんが、相性がいいテントや地面と組み合わせたときに、自然にしっくりくることを大切にしました。色選びは、シート単体だけでなく、手持ちのテントとの組み合わせで楽しんでいただければと思います。

使い終わって、持ち帰るところまで

1000Dを大きくしてみる。300Dで3m四方を作ってみる。さまざまな色を地面で確かめる。そうした試作を重ねた結果が、300D・150×210cm/220×250cmという仕様です。

丈夫さ、手触り、広さ、収納、撤収。そのバランスを、実際に使う立場から考えたグランドシート。スペックの数字だけでは伝わりにくい背景も、商品選びの参考にしていただければうれしいです。

あなたのキャンプに合う一枚を

150×210cmと220×250cm、ライトカーキとグレージュ。サイズ・カラーを選んで、最新の価格と在庫をJIMENCE公式Amazonストアでご確認ください。